貧乏人が車をねだったらいまどき珍しいマニュアル車がやってきた

夫の転勤で交通の便の悪いところに引っ越して来ました。
私の実家ほどは田舎ではありませんが、それでも車が無ければやっていけないところです。
今までは電車もバスも不便がありませんでしたし、何より生活圏内(スーパー、子供の幼稚園、パート先等)はほとんど自転車で回ることができたのです。
それが急に、バスも電車もイマイチで自転車だと遠すぎると言うこの環境。
私もついに車を運転しなければいけない日が来たと覚悟しました。
しかし、今の我が家に車を二台所有すると言うのはかなり経済的にハードルが高い世界です。
それで実家から少しお金を借りて車を買うしかないかと思い、実家の母に電話をしました。
すると田舎のおばちゃんらしく、うちの母が「親戚の○○おばさんが車買い換えるって言ってたよ。安く譲ってくれないか聞いてみようか?」と言ってくれたのです。
そうしたら2日後に本当に電話がかかってきて、車検が切れる車だから、自分で車検を通すのだったら、その車をただで譲ってくれると言うのです。
それで感謝してその話を受けることにしました。
それで車の名義変更と車検をしてくれる業者を探して、手続きを進め、自分の資力の範囲で車をゲットすることが出来たのです。
しかしただより怖いものは無いのがこの世の常。
田舎の親戚のおばさんからもらった車はなんと4ナンバーの(軽貨物)マニュアル車でした。
おばさんは農作業にも使っていたんですね。そんな車を頂いたわけです。
もともと免許は持っていましたがしばらくペーパードライバー私。
なおかつ、夫の車はたまに乗ることはありましたがオートマです。
そんな私がいきなりマニュアルに乗るって、ハードルが高くないですか?
あまりの恐ろしさに、最初は夫に運転をしてもらいました。
その夫がエンスト連発です。
その姿にますます怖くなる私。
一緒に大きなアウトレットの駐車場に行って、そこの店舗から一番離れたところで練習をしました。
記憶のはるかかなた。
教習所に通っていたときの記憶を思い出します。
何よりも怖いのは半クラッチです。
どうしてこんな仕組みが世の中にあるのかと思うほど、教習のときにも半クラッチが難しかったのを思い出しました。
私はマニュアル専用の免許に変更しようと思うほど、半クラッチと相性が悪かったのです。
でも教習官に相談したら、長い人生の中でもしかしたらマニュアルに乗る機会も訪れるかもしれない。何かの究極の状況で、車がマニュアルしかないときが来るかもしれない。
そんな時、オートマ専用とマニュアルも乗れる免許とは大きな違いが出てくると説得されて、マニュアルの免許を取ったのです。
あの時説得してくれた教官に心から感謝です。
今まさにそのときが来たーと言う感じでした。
運転席に座り、アクセルを少し吹かしながら、左足を踏み込みニュートラルから一気にギアを左にそして前に!
ローに入れるだけで、こんなにも多くの作業を同時にしなければいけないのです。
次、ローに入ったら今度は恐怖の半クラッチです。
クラッチを戻しながらアクセルを踏み込む。
程よい加減のところで車は前進を始めます。この感覚を覚えなければいけません。
最初はその感覚をつかめず、アクセル踏みすぎでブォンと進み、クラッチをはずすのが早過ぎてガックンとなります。
夫の胸にシートベルトが食い込み、鬼教官のように「アクセル強い!つなぎが早い!」と怒られました。
その声にびっくりして急ブレーキと同時にエンストです。
もう、これは運転と言うレベルではありません。
そんなやり取りをしばらく繰り返して、ようやく直進を走ることが出来るようになりました。
その後も忘れないように、夫と毎日少しずつ夜に家の近所の車どおりの少ない公道で練習をしました。
2週間ほどで、一人でも運転が出来るようになったは練習の賜物だと思います。
でも、狭い小路から広くて二車線の道路に出るとき、わずかな隙間でサッと合流し、直ぐにスピードに乗らなければいけません。
つまり立て続けにギアチェンジをしなければいけないのです。
そんなときが一番大変です。
「車切れた。右オッケー。ギアローに入れて発進!次セカンド!サード!次トップ!と一人できちんと掛け声をかけないと、オートマの感覚で低いギアのままスピードを出してしまうと車が壊れてしまうかもしれないからです。
でも、まだまだギアのつなぎは上手になれなくて、隣の車線をを走っている車が、どうしてこの車はこんなにぎこちない動きをするのだろうと、見ていきます。
きっとマニュアル車を知らない人なのでしょう。
信号が青になった瞬間の発進で、エンストをしたときには、2車線だと隣の車線の車から見られます。
エコのアイドリングストップじゃなくて本当のエンストを見たことがない世代、マニュアル車を知らない人だろうな~と思います。
そんな中で、ペーパードライバーを脱却してマニュアル車に乗っている私は、なんだか人よりすごい運転をしているような気分で、へたくそで緊張もしますが、普通じゃないのがちょっと楽しい毎日を過ごしているのでした。

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